「バイクの納車後すぐの目的地はツーリングスポットではありません」
ほとんどの場合、最寄りのガソリンスタンドです。
経験上、購入したバイクは「ガソリンは満タンではないので、すぐに給油してくださいねー」と言われながら渡されます。
教習所ではガソリンの入れ方は習いませんから、初心者の多くは「……え?」ってなります。
僕は、初めてセルフのガソリンスタンドに入り、キョロキョロと周りを見ながらなんとか給油した記憶があります
僕のような不安な給油を経験したいために、この記事では、バイク給油のやり方から注意点、さらにはガス欠の対処法までを網羅的に解説します。
この記事を読めば、給油関連の心配事がなくなります。
ガソリンスタンドは2種類ある|セルフとフルの違い
ガソリンスタンドは次の2種類あります。
- セルフサービス:自分で給油する形式
- フルサービス:従業員が給油してくれる形式
セルフサービスとフルサービスの違いは下の表のとおりです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
セルフサービス | ・料金が安い ・給油量が調整しやすい ・24時間営業の場合が多い | 自分で給油する |
フルサービス | 全て従業員がしてくれる | 料金が高い |
セルフサービスは従業員の人件費が抑えられるため、料金が安くなる傾向があります。
フルサービスは給油や支払い処理を従業員がしてくれるので、楽ちんです。ただし、バイクの場合はゴミの引き取りや窓拭きなどのクルマ向きサービスの恩恵はほぼありません。
僕のおすすめはセルフです
セルフサービスの給油方法
フルサービスのガソリンスタンドは、バイクを止めて従業員の指示に従うだけです。
しかし、セルフサービスは全てをひとりで完了しないといけません。
僕のように周りをキョロキョロしなくてもいいように……
これからセルフサービスで給油する方法を7ステップで解説します。
難しくないので事前に流れを知っておきましょう。それだけでスムーズに給油ができます。
- ①バイクを給油機の前に停車する
- 空いている給油機の前にバイクを停め、必ずエンジンを切ります。
付属のノズルで給油することになるので、バイクが傾くほうが給油機側になるようにすると多少入れやすいです。 - ②支払い方法を選択
- 「現金」「クレジットカード」などから支払い方法を選びます。
おすすめはクレジットカード払いです。(理由は後述します)
※対応のポイントカード(Tポイントや楽天ポイントなど)がある場合、支払い選択後にカードやQRコードを読み込ませます - ④油種と給油量を選択
- 油種は、レギュラー、ハイオクなどから選択します。
事前に自分のバイクに入れるべき油種を確認しておきましょう。
給油量は、「満タン」のほかに「金額指定」、「数量指定」があります。
ちなみに僕は「満タン」しか選択しません - ⑤給油口を開ける
- 素手で静電気除去シートに触れてから、バイクの給油口を開けます。
静電気がガソリンに引火するのを防ぐためなので、このステップは必ず実施しましょう。 - ⑥給油機からノズルを取って給油する
- 前のステップで選択した油種のノズルで給油します。
ノズルの先端を給油口の中に入れ、トリガーを引くとガソリンが出てきます。
ガソリンを入れ終わったら、ノズルを元の位置に戻し、給油口を閉めます。 - ⑦精算する
- ノズルを戻すと精算され、給油機からレシートが出てきます。
クレジットカード払いの場合、レシートを受け取るだけで終わりです。
現金払いの場合、レシートを持って精算機へ行きお釣りを受け取って終わりです。(レシートに印字されたバーコードを精算機に読み込ませるとお釣りが出ます)
バイク給油の注意点とコツ【6つ】
バイク給油の注意点やコツを6つ紹介します。
バイク歴12年の僕の経験を凝縮したので、これを知っていればあなたは即脱初心者です。
- ガソリンを給油口ギリギリまで入れない
- ガソリンをバイクのタンクに付けない
- 給油後はトリップメーターを0に戻す
- リザーブの場合は給油後に燃料コックをONに戻す
- 支払いはクレジットカードがおすすめ
- 給油ついでにタイヤの空気圧を調整しよう
ガソリンを給油口ギリギリまで入れない
バイクの場合、ガソリンは給油口から2〜3cm下の位置を目安に入れるのが無難です。
給油の頻度を減らすためにギリギリまで入れたいところですが、もしガソリンが溢れると後悔するのでやめましょう。
数cm多く入っても大した差ではないので、わざわざ溢れるリスクを負う必要はありません。
できるだけたくさん入れたい場合、バイクをセンタースタンドで停車すれば、液面が水平で安定するので比較的安全に多く入れられます。
ガソリンをバイクのタンクに付けない
タンクにガソリンが付いたまま放置すると、塗装が剥げる可能性があります。
塗装が剥げると錆びますし、なによりも見た目が悪くなります。
タンクはバイクの中でも特に目立つパーツです…
そのためガソリンは焦らずゆっくり、控えめに入れます。
給油ノズルのレバーは握っても8割くらいまで。全力で握ると勢いが強すぎて跳ね返ったガソリンがタンクについてしまいます。
給油ノズルをタンクから引き抜く際はホースの先端を上に向けながらすばやく抜いてください。最後の一滴すらタンクに付着させないように細心の注意を払いましょう。
もしガソリンがタンクに付いてしまったら、すぐに拭き取ってください。
給油後はトリップメーターを0に戻す
トリップメーターは給油後にリセットしておくのがおすすめです。
燃費計算の式と組み合わせることで、ガソリンの正確な残量が把握できるからです。
燃費計算の式
燃費(km/L) = トリップメーターの距離(km) ÷ 給油(消費)したガソリンの量(L)
上記で燃費がわかれば「トリップメーターの距離 ÷ 燃費」で、消費したガソリンの量が計算できます。
その値をタンク総量から引けばガソリンの残量が計算できるので、燃費を掛ければ後何km走行できるかも把握できます。
航続可能距離の式
航続可能距離(km) = {タンク総量 ー (トリップメーターの距離 ÷ 燃費)} × 燃費
トリップメーターを給油のたびにリセットする癖をつけておけば、燃費と航続距離が知りたい時に助かります。
バイクの燃料計はアテにならない
燃料計は、ガソリンの位置で残量を測るので、バイクの場合はタンクの形状で減り方が変わります。
前半はあまり減らないのに後半でグッと減ったり、そもそも車体の傾きで正常な残量を表示しなかったりとあまりアテになりません。(参考程度に見るのがいい)
思わぬタイミングでガス欠の恐怖に怯えないためにも、トリップメーターを使った燃費計算はマスターしておきましょう。
リザーブの場合は給油後に燃料コックをONに戻す
バイクには、メインタンクとリザーブタンクがあります。(キャブレター車の場合)
とは言っても、物理的に2つのタンクがあるわけではなく、1つのタンクの使う箇所が違うだけです。
メインタンクを使い切っても、燃料コックを「RES」にセットすることで走り続けることができます。
この「RES」状態で給油をした場合は、必ず燃料コックを「ON」に戻しましょう。
戻し忘れてしまうと、次回は一気にリザーブタンクまで使い切ってしまい、一発でガス欠になります。
支払いはクレジットカードがおすすめ
ガソリン給油の支払いはクレジットカードがおすすめです。
理由は、次の3つです。
- お釣りが出ないから支払いがスムーズ
- 明細でガソリン代を把握・管理できる
- ポイントが貯まってお得
クレジットカードなら現金払い特有の「わざわざ遠くの精算機まで行ってお釣りを受け取る」必要がありません。
また、クレジットカード明細を見れば、月毎のガソリン代が把握でき、管理の面でもメリットがあります。
さらにクレジットカード特有のポイントも付くので、現金払いよりお得。
現金払いの人はクレジットカード払いに切り替えるだけで、給油が快適かつお得になります。
最近は電子マネー対応のガソリンスタンドも増えてきました。
クレジットカードと同様のメリットがありますが、電子マネーは種類が多いため対応非対応を気にする必要があります。
その点、クレジットカードなら(現金のみの店舗以外は)ほぼ対応していて楽なので、僕はクレジットカード派です。
筆者愛用クレジットカード|とりあえず楽天カードでOK!
僕は楽天カードを愛用しています。
楽天カードは年会費永年無料。還元率1%以上。
溜まったポイントは楽天市場やドラッグストアなど日常生活で使いやすいので、無駄なく使えます。
楽天カードは会員数2,700万人突破、13年顧客満足度No.1のクレジットカードなので、「とりあえず1枚クレジットカードが欲しい」という人は楽天カードを選べばOKです。
給油ついでにタイヤの空気圧を調整しよう
タイヤの空気は時間の経過とともに抜け、空気量が低下すると曲がりにくくなるなど運転に支障が出ます。
定期的な空気量の調整が必要ですが、手元に空気入れがない人が多いはず。
そこで利用するのが、ガソリンスタンドの空気入れです。
ガソリンスタンドの多くは無料で空気入れを貸りられます。(空気入れが見当たらない場合は店員さんに聞いてみてください)
車用の空気入れだとバイクのタイヤに合わない場合があります。店員さんに相談すると、バイク用のアダプターを貸してくれるかもしれません。
定期的に空気量を調整すれば快適な走り心地を保てます
ガス欠の対処法|JAF会員になっておくと安心
最後にガス欠になったときの対処法を紹介します。
バイクに乗っていると1度は必ず、「給油を先延ばしにしていたら、いざという時にガソリンスタンドがない……」という状況に陥ります。
奇跡的に間に合えばラッキーですが、そのままガス欠でバイクが止まってしまう可能性もあります。
重いバイクを押してガソリンスタンドまで歩く…のは嫌ですよね?
そんな時に備えて僕は、JAFに加入しています。
万が一ガス欠になっても、JAFに連絡すれば24時間・365日・何度でも駆けつけてくれ、燃料代だけで助けてくれます。
JAF会員であれば、作業料は無料。
JAFに加入してない場合、作業料だけで「8,380円(昼間・一般道)」、「19,900円(夜間・高速道)」がかかります。
年会費の4,000円も会員優待で余裕で還元できて実質無料(どころかそれ以上に得しちゃってる)なので、気になる方は以下の解説記事もお読みください。
»JAFに入会する3つのメリットと年会費を実質無料にする方法【会員歴12年のヘビーユーザーが解説】
正直、JAFに加入しない理由が見当たらないほど安心・お得です
「愛用のバイク用品まとめ」もチェックしよう!
みかけ騙しではなく、リアルに使ったからわかる部分に注目して、本当に良質な道具だけを厳選しました。