今まで北海道ツーリングに関する記事を多数公開してきたので質問を頂くのですが、その中でも多いのは、
- ヒグマってどうですか(対策はしていますか)?
というものです。
バイクに乗っていれば逃げられますが、トレッキングやキャンプをしてる最中にクマにあうケースは想定しておいて損はありません。
なので、この記事では「クマにあったらどうするか?」について僕の見解をまとめます。アイヌ民族最後のクマ撃ち猟師(姉崎さん)の意見を踏まえて具体的な対処法を紹介していくので、万が一の時には役立つと思います。
\初めましての人は、北海道ツーリングのやり方まとめにもぜひお立ち寄りください(^ ^)/
実はクマに遭遇したことがありません
10年以上にわたり北海道をバイクで走りまわってきた僕ですが、いまだクマに遭遇したことがありません。知床で船に乗ったときに海岸を悠々と歩くヒグマを遠目で見たことがあるくらいです。(あれに至近距離であったら死ぬなとは思いました)
大自然の中でのキャンプもたくさんしてきてもそんな感じなので、超個人的な感想を言えば、
- 北海道ツーリングを普通に楽しむ程度ならクマに遭遇する頻度はそこまで高くない
と思っています。
だから、ヒグマを恐れて北海道ツーリングを断念するのは勿体無いかなと思います。(もし、断念しかけている人がいたらこの記事をすべて読んでね)
ただ、クマに絶対あわない保証はないので対策は必要です。なので、次の項からは僕の具体的な対策をご紹介します。
と思われるかもしれませんね。僕としても役に立つかわからないことをダラダラと書く気はありません。
だから、この記事を書くにあたり「クマにあったらどうするか」という本を読み込みました。北海道アイヌ民族最後のクマ撃ち猟師(姉崎さん)へのインタビューを収録した本です。
これを読むと役立つ知識がたくさん見つかったので、クマのプロである姉崎さんの言葉も踏まえながら「僕は、万が一の時がきたらこうする!」ということをまとめていきます。
※僕がやろうと決めているだけで効果や命を保証するものではありません
\読み物としても面白いのでオススメ!/
クマにあわないためにどうするか?
そもそもクマにあわないのが一番ですよね。
この項ではまずクマにあわないためにやるべきことを紹介します。
【クマにあわないために①】音を出して人の存在をアピールする
北海道アイヌ民族最後のクマ撃ち猟師(以下、姉崎さん)によると、
- クマはやたらに人を襲う動物ではないし、人間を怖いと思っている
とのこと。
たまたま襲われることがあるとしたら、お互いが至近距離で遭遇して、クマのほうが逆に襲われたと錯覚してしまう場合だと言います。母グマなら子グマを守りたい一心で人間を攻撃するんですね。
その証拠として姉崎さんの経験談が書いてありました。
その証拠に、真っ暗闇の夜、クマのたくさんいる山の中にキノコ採りに行っても一度もクマから襲われたことがないと言う。
引用元:クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 (ちくま文庫)
夜行性で、夜も目が見えるヒグマは、姉崎さんが山の中を歩いているのをちゃんと見ている。しかし、それでも決して襲おうとはしない。それは、本来クマは人を襲うような動物ではないからだという。
というわけで、音を出して人の存在をアピールしておけば、クマのほうから距離をとってくれます。
アピールの具体的な方法として、
- 歩きながらペットボトルを押してペコペコ鳴らす
- 木を細い棒で縦に(横だと響かない)叩いて音を立てる
の2つが紹介されていました。
これなら簡単にできますね。
北海道ツーリングでもペットボトルの飲み物は持っていることが多いですし、木はどこでも拾うことができます。笛や缶を叩く方法もありますが、クマはもう慣れてしまっているので耳慣れないペットボトルのような音のほうがいいとのこと。
クマがでそうな山道を歩くとき、僕はこの対策をします。
【クマにあわないために②】ゴミや食べ物を放置しない
「食べ残しがクマをひきつける」というのはよく言われることですが、「クマにあったらどうするか」にもバッチリ書いてあったのでこれは間違いないようです。
キャンプが好きな僕は、キャンプで出るゴミや食べ物については慎重に扱っています。実際にやっていることは、
- ゴミは放置せずキャンプ場のゴミ捨て場などにきちんと捨てる
- (ゴミ捨て場がない場合)ゴミや食べ物はビニールで厳重に密閉し、テント内には置かない
この方法は知床財団のホームページにも書いてあるので、間違いではないと思っています。もし、北海道ツーリングでキャンプをする場合は知床財団の記事も確認しておくといいかもしれません。
クマにあったらどうするか?
いよいよ、クマにあったらどうするかという話題に入ります。「クマにあったらどうするか」には60頭近くの野生のクマと出会ってきた姉崎さんの経験に基づいたアドバイスが収録されています。
その中で僕が実践しようを思うものを紹介しますね。
- 背中を見せて走って逃げない
- 大声を出す(威嚇する)
- じっと立っているだけでもよい
- 腰を抜かしてもよいから動かない
- (目をそらさず)にらめっこで根くらべ
- ベルトを振り回す
逃げるのは最悪で、腰を抜かしてもいいからじっとするほうがいい。死んだふりがいいと言われることもあるが、姉崎さんは寝ころがるよりも座っていたほうがいいだろうと言います。(じっと立っていられるならなお良し)
余裕があれば、「ウオー」っと腹から大声を出す。本来人間を怖がっているクマに「こいつには勝てる」と思われるのがよくないので、大声を出してクマを圧倒したほうがいいそうです。
ちなみに、北海道のヒグマは木登りが得意なので木に登って逃げるのは得策ではないとのこと。個人的にこれは意外でした。
クマに覆い被さられた時の最終手段
ここまでの対策を全て尽くしてもクマに覆い被さられたらどうすればいいか、その場合も想定しておきましょう。諦めたら死んでしまいますからね。
クマは人間をかじろうとして口をあけるから、手を握ってこぶしを作って腕をクマの口の中に突っ込んでベロ(舌)をつかんで押したり引っ張ったりする。そうやって喉を塞がれると、クマのほうも嫌だから逃げて行ったというハンターの話はあります。
引用元:クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 (ちくま文庫)
姉崎さん曰く、喉を塞がれるとクマも噛む力が出てこないから噛み切れないと思う、とのこと。腕の付け根まで入れる勢いで突っ込むのがポイントです。
いざという時にどこまでできるかわかりませんが、何もせずに死ぬのは嫌なので、やる価値はあると思いました。最後の最後にやるべきことが決まっているのは助かりますね。これはとても良いことを知ったなという感じです。
「クマにあったらどうするか」を読んで思ったこと
この本を読むと、『クマはやたらに人を襲う動物ではない』ということがよくわかります。ただ、人を食べた経験のあるクマは例外で手の打ちようがないとも書かれているので、「クマは友達だ、わーい」という感じにはならないなあという印象です。
お互い「なんか嫌だな」「ちょっと怖いな」くらいの距離感でいるのがちょうどいいみたいです。
クマとの共存はとても複雑で難しい課題なので、少なくとも北海道ツーリングをする僕たちが現地の人とクマの関係性を邪魔することがあってはならないと思いました。例えば、山へ入ったら山を荒らさないこと。自分たちが食べたものは責任を持って全部持ち帰ること。興味本位でクマに近づかないことなどですね。
前に知床でヒグマに近づいて写真を撮る観光客の存在をニュースで見ましたが、そんな愚かな人間にだけはならないようにお互い気をつけましょう。知床はヒグマがたくさん生息しているエリアですが、北海道ツーリングではおすすめのスポットでもあります。
クマのことを知って適切に対応をしながら、北海道ツーリングを楽しみましょう!(^ ^)
【クマにあったらどうするか】は無料で読めます!
「クマにあったらどうするか」にはこの記事で紹介した以上に詳しくクマへの対処法が書いてあります。対処法だけではなくクマ目線での人間の存在や自然の変化が綴られており、共存についてもかなり勉強になりました。読みやすい本なので、クマの生態を知る入門としては最適です。
そんな「クマにあったらどうするか」という本ですが、Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)の対象です。(2020年12月8日確認)
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