北海道ツーリングのために、バイクで北海道に渡る方法として主流なのがフェリーの利用です。
フェリーの利用は、全ての始まり。ここで失敗するとせっかくの北海道ツーリングが気持ち良くスタートできません。
そこでこの記事では、バイクでフェリーを利用するための航路選択、予約、荷造り、持ち物、乗船方法に関する手順や注意点を徹底的に解説します。
この記事を読んだ後は、誰でも簡単かつ安心してフェリーを利用し、バイクと共に北海道へ行けるようになります。
この記事の信頼性
この記事は、以下4つのフェリー航路をバイクで利用(往復)した経験をもとに書いています。北海道に8年間住んでいたこともあり、フェリーの利用経験は多いです。
- 舞鶴〜苫小牧
- 新潟〜小樽
- 大洗〜苫小牧(2回)
- 青森〜函館
フェリー航路の選び方
本州と北海道を結ぶフェリーの航路は、上の図のとおり主に8つあります。
北海道ツーリングの日程やルート、出発地から港までの距離、フェリーの運行時間などを加味して選ぶことになります。
北海道ツーリングの計画に必要な情報は以下で詳しく解説しています。計画がまだ詰めきれてない人はあわせてお読みください。
»【完全保存】北海道ツーリングのやり方を徹底解説!日程、費用、持ち物、ルートの詳細まで公開
僕がおすすめしたいフェリー航路は、「新潟〜小樽」です。
おすすめな理由は、北海道に早朝到着する便(新潟 11:45発→小樽4:30着)があるからです。
この航路を利用すれば、到着日を北海道ツーリング初日としてしっかり活用できるので、貴重な北海道滞在時間を最大限に活用できます。(しかもフェリーでしっかり寝られる)
実際に僕は、小樽に到着した初日に帯広と釧路を回って霧多布まで、約500kmのツーリングを堪能できました
もしこれが夕方以降に到着する便なら、その日はそのまま宿に直行することになり、北海道滞在時間を無駄に消費してしまいます。
フェリーの選択にあたり、一番重要なのは『フェリーの運行時間(到着時間)』です。
フェリーの予約方法
フェリーの予約は、各フェリー会社で行います。
各社サイトの指示に従ってインターネット予約をしてください。もし不明点があれば、フェリー会社に問い合わせる、という感じになります。
航路ごとの公式サイトは、下の表を参照ください。
航路 | フェリー会社 | ホームページリンク |
---|---|---|
・新潟〜小樽 ・舞鶴〜小樽 ・敦賀〜苫小牧東 ・敦賀~新潟~秋田~苫小牧東 | 新日本海フェリー | https://www.snf.jp |
・青森〜函館 ・大間〜函館 | 津軽海峡フェリー | https://www.tsugarukaikyo.co.jp |
・青森〜函館 | 青函フェリー | http://www.seikan-ferry.co.jp |
・八戸~苫小牧西 | シルバーフェリー | https://yoyaku.silverferry.jp |
・仙台〜苫小牧西 ・名古屋~仙台~苫小牧西 | 太平洋フェリー | https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/index.html |
・大洗〜苫小牧西 | 三井商船フェリー | https://www.sunflower.co.jp |
インターネット予約の場合、往復割引等も予約時に設定するので、適用もれのないように割引情報は事前にしっかり調べておきましょう
混雑時(お盆期間等)に予約するコツ
混雑時は予約の取り合いになります。ひどい時はアクセスが集中して、予約サイトへ接続ができなくなります。
予約が取れる確率を上げる方法は以下です。
- 予約開始日時を把握し、開始直後にトライする
- フェリーターミナルに電話して予約する
- チケットカウンター(窓口)に行って予約する
ちなみに新日本海フェリーの予約は、乗船日3ヶ月前の同日午前9時から受付開始です。(予約開始日が日・祝日や休業日の場合は、その翌営業日)
※僕は混雑時の利用を避けています。正直、これが一番確実でおすすめです。
大型バイク積載時のフェリー料金|新潟〜小樽【参考】
往路が17,060円、復路が16,200円でした。(2017年利用時)
9月下旬、大人1名(ツーリストA)、1250ccのバイク積載、往復割引(10%引き)利用料金です。
航路や時期、バイクの排気量、部屋のランクで料金が変化します。あくまで参考ですので、詳細は各フェリー会社の料金表を確認ください。
フェリー乗船前の荷造りと持ち物
フェリーにスムーズに乗船したり、乗船中の長い時間を有意義に過ごすための重要事項は2つです。
- 荷造りのコツ
- 役に立った持ち物
荷造りのコツ
荷造りのコツは2点です。
- (フェリーに持ち込む荷物は)事前にバッグ一つにまとめておく
- (フェリーに持ち込む荷物は)バイクからすぐに下ろせるようにしておく
出航後は、バイクを停めた駐車スペースは立ち入り禁止です。取りに戻れないので、忘れ物がないように事前にまとめておきましょう。
また、バイクの駐車スペースは積載を解いて広げるようなスペースがありません。持ち込む荷物バッグはツーリングネットだけで固定しておき、簡単に下ろせるようにしておくのが無難です。
上の写真で言えば、一番上にある黒いリュックに船内持ち込み分の荷物をまとめています。これをツーリングネットだけで固定しているので、すぐに取り外せます。
バイクの積載方法は以下で詳しく解説しています。
»【美しく積める】バイクに荷物を積載するときの秘訣3選
乗船時のリュックの中身(僕の場合)
以下をリュック一つに詰め込みます。
- クロックス【後述】
- 耳栓【後述】
- 酔い止め【後述】
- タブレット(映画と雑誌をダウンロード済み【後述】)
- 食料品【後述】
- 部屋着(ジャージなど)
- 着替え
- タオル
- 洗面用具
- イヤホン
- 充電器
- 財布とスマホ
- 地図
役に立った持ち物
少なくとも以下6つは、事前に準備しておくのがおすすめです。
- 大きめのツーリングネット
- クロックス
- 耳栓
- アネロン(酔い止め)
- Kindle Unlimited
- 食料
大きめのツーリングネット
フェリーに持ち込むバッグを固定するときのツーリングネットは、大きめサイズを買ってください。
ツーリングネットに関しては確実に、もう絶対に、大は小を兼ねます。
北海道ツーリングの膨大な荷物をガバッと固定するために、3Lサイズを購入しましょう。
僕はLサイズを購入して大後悔し、この3Lサイズを買い直しました…
クロックス
船内で過ごすにあたり、バイク用ブーツは不便でしんどいです。
就寝時やお風呂など靴を脱ぐ機会が多いので、クロックスなどのスリッパは必需品。
つま先が保護されていて、踵も固定できるクロックスは、北海道ツーリング中のキャンプや宿でも重宝するし、普段使いもできるので、これを機に買い揃えておくと何かと便利です。
耳栓
船内では他人のいびきや喋り声などで睡眠を妨害される可能性が大いにあります。
逃げ場がないので、耳栓を持参しておくと安心です。
フェリーでしっかり眠れないと、せっかくの北海道ツーリングが楽しめません。
「深夜までテレビを見ている人」や「一晩中大音量のいびきをかく人」と一緒(隣)の部屋になったことがあり、耳栓がないととても寝られませんでした
耳栓は、僕が普段使いしている「Quietide耳栓Q4シリーズ」がおすすめです。
睡眠用の耳栓で、長時間使用しても耳が痛くならず、寝返りをうっても外れません。
遮音効果が高いので、睡眠以外の集中したい時にも使えます。(この記事を書いている今まさにこの耳栓をしています)
1回買えば、洗って繰り返し使えるし、アルミ製のケース付きで持ち運びにも便利です。
アネロン(酔い止め)
アネロンは、最強の酔い止めです。
これを飲めば、波のある日の小型船(釣り船)でも酔いません。
フェリーは長時間乗ることになるので酔う可能性は高いです。
酔ったら本や映画どことではなく、本当に何もできないので、時間が無駄に過ぎていきます。
船内で有意義に過ごしたいなら、アネロンを飲む一択です。
あまり乗り物酔いしない僕でも、長距離フェリーはアネロンを飲まないと酔います
Kindle Unlimited
Kindle Unlimitedは、Amazonの電子書籍読み放題サービスです。
船内はスマホの電波もほぼ入らなくてやることがないので、僕はKindle Unlimitedでバイクやカメラなどの雑誌をタブレットにダウンロードしておいて読み漁っています。(スマホでも読めます)
30日間の無料期間があるので、フェリーに乗る日程に合わせて加入すれば、無料で上質な暇つぶしができます。
Kindle Unlimitedで読めるバイク雑誌は「おすすめバイク雑誌14選と無料で読む方法【各誌の特徴をわかりやすく解説】」で詳しく紹介しています。
おすすめタブレット
楽天マガジンやKindle Unlimitedはスマホでも読めますが、タブレットのほうが格段に読みやすいです。
1万円以下で買えるコスパ最強のタブレットは、間違いなく「Fire 7」です。
Fire7については以下で徹底的にレビューしています。
»【コスパ最強タブレット】Fire7がデジタル版の雑誌閲覧におすすめな理由を徹底解説!
雑誌よりTV番組や映画が好きな人はPrimeVideo
AmazonPrime会員になれば、Prime Videoで数多くのTV番組や映画をスマホなどにダウンロードして視聴できます。暇つぶしにはマジで最適。
Amazon Prime会員も初回30日間の無料期間があるので、有効に利用しましょう。
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食料
船内には自動販売機やレストラン、売店がありますがお値段は高めなので、事前にコンビニやスーパーで買っておくと節約できます。
僕はこれで節約した分で、北海道に着いてから美味しいものをたらふく食べることにしています。
ただし、ビールは冷えた状態が良いので、船内の自動販売機で購入します
バイクでのフェリー乗船手順
バイクでフェリーに乗船する手順は以下の3ステップです。
- フェリーターミナルで乗船手続き
- バイクでの乗船・駐車
- 荷物を持って船内へ移動
フェリーターミナルで乗船手続き
フェリーターミナルには、出航時間の遅くとも1時間半前には到着しましょう。
到着したら窓口で乗船手続きをします。
乗船手続きの方法はフェリー会社によって微妙に違うので、手続きの流れや必要書類を事前に確認しておくと焦らずにすみます。
手続きが完了したら、指定された駐車レーンにバイクを停めて、係員からの乗船開始の合図を待ちます。
インターネットで予約・支払いをした場合は、支払いをしたクレジットカードや予約時に発行された番号(QRコード等)が必要なことがあります。
また、バイクの車検証が必要な場合は、あらかじめコピーを準備をしておくとスムーズです。
バイクでの乗船・駐車
係員の誘導に従って、バイクでフェリーに乗船します。
エンジンが冷え切っている場合は、少し前にエンジンをかけて暖気しておくと動きやすいです。
乗船口のスロープをバイクで登っていくことになるのですが、凹凸があるし、滑りやすいのでゆっくり進みます。
車両甲板も床に突起等があるので細心の注意を払って進んでください。
船内で係員の誘導に従って徐行し、指示された場所に駐車したら、ギアは1速に入れて、ハンドルロックをします。
荷物を持って船内へ移動
駐車するとほぼ同時に係員がバイクの固定をしますので、邪魔をしないように荷物をまとめて船内へ移動します。
この間、後ろからは車やバイクがどんどん乗船し、スペースを無駄にしないようにギチギチに駐車されるので、荷物を選別するスペースも余裕もありません。
先ほど、「荷造りのコツ」で紹介した、事前に荷物をまとめておく、すぐに取り外せるように積載するといったコツが効いてくるのはこのためです。
下船手順は乗船手順の逆です
下船の準備や車両甲板へ移動するタイミングは船内放送で把握します。
係員の案内に従って、バイクにエンジンをかけ、スロープを使って順番に下船します。
※下船時もチケットを確認されるので、なくさないように管理しておきましょう
フェリーを使った北海道ツーリングは難しくない
バイクでフェリーを利用する手順を解説しました。
僕はバイク免許を取得して2日目に、舞鶴港からバイクをフェリーに乗せて北海道へ移動しました。
超初心者の僕でもできたのですから、この記事で乗船の流れや注意点を知ったあなたが心配することはもう何もありません。
どうしても初めてのことで心配な人は、JAFに加入しておくとさらに安心です。
万が一、フェリー乗船、下船時にバイクで転倒して動かなくなってしまっても、JAFに連絡すれば隊員が駆けつけて対応してくれます。(そのままレッカーをしてもらうことも可能)
パンク、バッテリー上がり、ガス欠、レッカー移動など、JAF隊員がすぐ駆けつけて365日24時間無料で何度でも対応してもらえるので、北海道ツーリングの強い味方。
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