
「え、北海道ってこんな場所なの?事前に知っておけばよかった…」
バイクの聖地と呼ばれる北海道は、本州と違うところがたくさんあります。
そのことを知らずに北海道ツーリングを始めると、思わぬ失敗をしたり、北海道ツーリングがつまらない思い出になってしまうかもしれません。
そこでこの記事では、北海道と本州の違いのうち、北海道ツーリングに関わるものだけを厳選して紹介します。
この記事を読めば、初めての北海道ツーリングでも最大限に楽しめるようになります。
この記事の信頼性
僕は、大学生から合計8年間、北海道に住んでおり、その間はひたすら道内をバイクでツーリングをしていました。(少なくとも北海道を3周以上はしています)
また、北海道から本州に引っ越した後も、毎年必ず数回は北海道に通っています。
この記事は、そんな僕の経験をもとに書いています。経験ほぼなしの知ったかぶり情報ではないので、その点は安心してお読みください。
【北海道ツーリングの知識①】写真を撮る準備をしないと後悔する

北海道は絶景の宝庫なので、北海道ツーリング中は写真を撮る機会が多いです。
ただ残念なことに、北海道のスケールが大きすぎて、準備を怠るとイマイチな写真を量産する羽目になります。
実際、僕が初期の北海道ツーリングで撮った写真のクオリティは最悪。見返すことはほとんどありません。

北海道らしい直線道路に感動して撮影したのに、道が小さく写っているだけの普通の写真やん…みたいなことの連続で落ち込みました
僕のような失敗をしないために、写真について以下の準備をしておくことをおすすめします。
- 少し良いカメラを準備する
- 写真を上手く撮るコツを勉強しておく
- 良い写真が撮れる場所を把握しておく
少し良いカメラを準備する
僕は、OLYMPUS stylus1を愛用しています。
コンパクトで持ち運びやすいにも関わらず、高性能なコンデジです。
「ちょっと良い写真が撮りたい、でも嵩張らないカメラがいい」という要望に応えるカメラで、正直これを超えるものを僕は知りません。
上の北19号の写真もOLYMPUS stylus1で撮影しました。
このカメラの魅力は「【一眼レフではない】バイクツーリングに最適なおすすめカメラとは?」で詳しく解説しています。
写真を上手く撮るコツを勉強しておく
写真の技術を手っ取り早く習得する方法は、写真関係の雑誌を読み漁ることです。
技術的な情報が入手できることに加え、とにかくたくさんの良い写真を見ることができるのがミソです。
「あ、この写真いいな」と感じたら、なぜ良いと感じたのかを深掘りしていくと、かなり勉強になります。また、その写真を真似して撮ってみるのも上達の近道です。
おすすめの雑誌は、「デジタルカメラマガジン」です。
Kindle Unlimitedに加入すれば、「デジタルカメラマガジン」や「フォトコン」などの写真雑誌が過去分を含めて全て読み放題です。
30日間の無料期間を有効に活用して、とにかく読み漁ってみてください。そうすれば自然と写真が上達していきます。
良い写真が撮れる場所を把握しておく
機材や技術があっても、絶景スポットを知らないと宝の持ち腐れになりかねません。
以下にバイクと共に撮影できる、北海道の絶景スポットをまとめているので参考にしてください。
»バイクと撮影可能!北海道ツーリングで行くべき絶景スポット21選【全て網羅するルートと撮影機材も公開】

上の記事では、先ほど紹介した最強のツーリングカメラ「OLYMPUS stylus1」で撮影した写真も多数掲載しています
【北海道ツーリングの知識②】ホクレンでフラッグを集めるべし

北海道ツーリングをするなら、「ホクレンフラッグ」の存在を知っておいて損はありません。
クリスマスの木のようなマークのガソリンスタンド(ホクレン)で給油すると、200円で購入できるのがホクレンフラッグです。
エリア毎(道東、道北、道央、道南)に色やデザインが違っているので、そのエリアをツーリングした証になります。
また、年毎にメインデザインが変わることから、その年に北海道ツーリングをした思い出の品になるので、これを集めるのがバイク乗りの密かな楽しみになっています。

北海道では、このフラッグをバイクに括り付けて走っている人も多く見られます
フラッグの販売時期等については、ホクレンのホームページで事前にご確認ください。
※ 後半の9月頃になるとフラッグ完売のお店が多くなります
【参考】ホクレンSSホームページ
【北海道ツーリングの知識③】北海道は広いので距離と計画に注意する

上の図は北海道と本州を重ねたものですが、北海道のデカさがよくわかります。
この距離感を理解せずに、本州の同県内みたいな感覚でツーリングの計画を立てるとまず失敗します。
例えば、「函館の朝市で朝食を食べて、昼食は札幌でスープカレーを食べて、夜は羅臼で海鮮丼だ!」とかいう計画は無謀です。(「和歌山県から滋賀県に行って、それから茨城県まで行こう」と言っているようなものです)
函館から札幌まで約250km(バイクで約5時間)、札幌から羅臼まで約450km(バイクで7時間)です。しかも休憩なしで走り続けた場合です。無理です。
ただ、北海道は信号や交通量が少ないので疲労が溜まりにくく、1日に走行できる距離は伸びるということは知っておいたほうがいいでしょう。
僕の場合、本州なら下道で300km走れば疲れますが、北海道なら400kmくらい走っても余裕があります。
本州のツーリングより、(個人差はありますが)1日あたり100kmくらい距離を伸ばしても、計画としてはそれほど破綻しないと思います。
北海道では余裕をもって給油しよう
スケールが大きい北海道では、ガソリンスタンド間のスケールも大きめです。
この先50kmガソリンスタンドがない、なんてザラ。道によっては100km以上ない場合もあります。
さらに地図上でガソリンスタンドを見つけても、潰れていたり、営業してなかったりする可能性もあります。
北海道では早めの給油が超重要です。
早起きは三文”以上”の徳
北海道の朝は魅力がいっぱい。
野生動物に出会えたり、人が全くいない神秘的な空間を楽しめたりします。
さらに朝早く出発すると、1日に走れる距離が増えて、やや無謀な計画でも遂行できる可能性あり。
北海道ツーリングでの早起きは、間違いなく三文以上の徳です。
【北海道ツーリングの知識④】キャンプがおすすめ

景色が良くて、温泉がすぐそばにあって、バイクの乗り入れができて、料金も安い(無料もある!)。
北海道にはそんな素敵なキャンプ場がたくさんあるので、キャンプをしないと損です。
北海道ツーリングにはぜひキャンプ道具を積んで行ってください。
以下の装備なら、カバン一つにまとまるし、一式揃えるのにそこまでお金はかかりません。
»11年かけて厳選したキャンプツーリング道具一式を紹介!コンパクトでコスパ抜群なバイク乗り向け製品

宿(とほ宿やライダーハウス)は、食事が美味い、情報収集ができる、布団でゆっくり寝られるなどのメリットがあります。キャンプと宿をバランスよく組み合わせましょう!
おすすめのキャンプ場は以下にまとめていますのでぜひ計画に組み込んでください。
»北海道ツーリングにおすすめのキャンプ場10選!
【北海道ツーリングの知識⑤】セイコーマートを活用すべし

北海道ツーリングでは、セイコーマートを活用してください。
セイコーマートとは?
北海道を拠点としているコンビニエンスストアー。安くて美味しいものが多数そろっている。旅の強い味方。
しかも、北海道の離島にまで出店しているという愛にあふれた日本一優しい(と僕は思う)コンビニです。
セイコーマートでしか買えない商品も多く、とにかく安くて美味いのでご賞味ください。
僕のおすすめ商品は以下です。
- フライドチキン(HotChef)
- おにぎり(すじこ、チーズおかか、明太子&マヨ)(HotChef)
- カツ丼(HotChef)
- 北海道メロンソフト
- パームビール
- 惣菜全般
バイクで走っていて、「お店でご飯食べるの面倒くさいなあ」って思ったときは、セイコーマートに飛び込んでサクメシしましょう。
セイコーマートは本州のコンビニと違って多くの店舗が24時間営業ではありません。閉店時間は店舗によって様々ですが、夜に食料の買い出しに行くと閉まっている可能性があるので注意してください。
【北海道ツーリングの知識⑥】動物に注意

北海道は自然が豊かなため、野生動物との遭遇が珍しくありません。
素晴らしいことのように思えますが、以下の注意点があります。
- 動物の飛び出し注意
- クマに注意
動物の飛び出し注意
遠目に眺めるキタキツネやエゾシカは可愛いですが、バイクで走行中に飛び出されるとたまりません。
特にシカが関係する交通事故が多く、バイク乗りの死亡例もあります。

令和3年のシカに関係する交通事故は、道警によると4,009件でした
見通しの悪い道ではいつもよりスピードを緩める、1匹を見つけたら他にもいるものと思って警戒するなど、動物の飛び出しに注意が必要です。
クマに注意
北海道にはヒグマが生息しています。
野生のヒグマを遠目で見たことがありますが、「襲われたら絶対に勝てないな」と思いました。
僕たちにできることは、以下の方法で彼らと会わないように努力することです。
- 音を出して人の存在をアピールする
- ゴミや食べ物を放置しない
それでも万が一出会ってしまった場合、「クマにあったらどうするか」という本を読み込んだ僕の結論は以下です。
- 背中を見せて走って逃げない
- 大声を出す(威嚇する)
- じっと立っているだけでもよい(腰を抜かしてもよいから動かない)
- (目をそらさず)にらめっこで根くらべ
- ベルトを振り回す
逃げるのは最悪だそうです。あと、ヒグマは木登りが得意なので木に登って逃げるのは得策ではないです。
クマに出会った場合にしっかり備えたい人は以下で対処法をさらに詳しく解説しています。
»クマにあったらどうするか?北海道ツーリング前に知っておくべきこと
「クマにあったらどうするか」は、Kindle Unlimitedの対象なので30日の体験期間内に無料で読めます。
【北海道ツーリングの知識⑦】北海道の気温は変化が大きい(寒くて暑い)

北海道は寒いイメージがあると思います。
そのイメージは半分正解で、(場所や時間帯によりますが)夏でも10度以下になることが多々あります。
「じゃあ、とにかく防寒をしていけばいいんだね!」とはならないのが北海道の難しいところで、夏は35度を超える日もあります。

気温の変化がマジでエグいです
というわけで、服の着脱で体温を調整する準備をしてください。これに尽きます。
ジャケットは、夏用にするか冬用にするかで悩むと思いますが、悩むくらいなら冬用でいいと思います。
北海道居住中の僕は、8月は夏用のメッシュジャケット、それ以外は冬用ジャケットを着ていました。
あとはただひたすらにインナーで調節するのみです。足りないものがあれば、現地(北海道)のユニクロとかで買い足すのもありだと思います。
ちなみにこの調節で一番役立ったのは、ユニクロのウルトラライトダウンです。超コンパクトに収納できるのに、着ると内部に空気の層を作ってくれてめっちゃ暖かいからです。
9月下旬に北海道ツーリングをしたときの服装は以下で詳しく解説しています。
»北海道ツーリングの服装で大切なこと(9月下旬の体験談あり)
【北海道ツーリングの知識⑧】北海道と本州の道路の違いを知る

北海道の道路は本州と比べると以下のような違いがあります。
- 道幅が広い
- 交通量が少ない
- 穴が開いていたりボコボコしている
- 地面が柔らかい
北海道の道は冬を考慮した設計の為、本州より幅が広かったり、柔らかかったりします。
道は広く、開放的な景色で、交通量も少ないので、スピード超過には特に注意してください。
また、道路の穴ぼこにタイヤを取られて転倒しないように注意が必要です。
地面のめり込み注意
北海道のアスファルトは、気温が高い夏場にかなり柔らかくなります。
バイクのサイドスタンドがめりこんで、最悪の場合は転倒するかもしれません。
アスファルトを傷つけない、バイクを転倒させないために、できるだけ硬い部分を探して止めるようにしましょう。
【北海道ツーリングの知識⑨】トラブルに備えるべし

ここまで紹介しただけでもトラブルの要因はたくさんありました。
例えば、以下のようなケースです。
- ガソリンスタンドがなくてガス欠
- 動物と衝突してバイクが故障
- 地面にスタンドがめり込んでバイクが転倒

ちなみに僕は、北海道ツーリング中にオイルランプが点灯して、レッカーを利用した経験があります
長期間かつ長距離走行の北海道ツーリングでは、何かしらのトラブルに遭遇する可能性が高いです。
なので僕はJAFに加入しています。(かれこれ12年間ずっとJAF会員です)
パンク、バッテリー上がり、ガス欠、レッカー移動など、JAF隊員がすぐ駆けつけて365日24時間無料で何度でも対応してもらえるので、北海道ツーリング中の安心感が桁違いです。
僕がしている、年会費4,000円を会員優待で実質無料(それどころか得しちゃってる)にする方法は、以下をお読みください。
»JAFに入会する3つのメリットと年会費を実質無料にする方法【会員歴12年のヘビーユーザーが解説】
会員数2,000万人以上
北海道ツーリングに関する費用、持ち物、コツなどの情報は以下の記事にまとめていますのであわせてお読みください。
»【完全保存】北海道ツーリングのやり方を徹底解説!日程、費用、持ち物、ルートの詳細まで公開